みずみずしくて、優しい甘さのかたい柿。しっかりした柿が好みです。
熟してしまうと、苦手な果物に早変わり。まだ大丈夫と、ちょっと目を離したすきに、私の食べごろが簡単に過ぎてしまう。躊躇していると、さらに熟れて立派な熟柿に。
熟したのが美味しいという人も多いのに、家人も熟柿が苦手な我が家。困ることになっていました。
ところが、ある時から、柿が熟すのが喜びに!
それは、柿ケーキとの出会いでした。
熟した柿の美味しい食べ方がないかなと探していたところ、アメリカでは柿をケーキに入れることを知りました。パーシモン・ケーキです。
炊飯器でケーキをよく焼くので、これに応用できるかも。試してみると、素朴さが魅力の美味しいケーキに焼き上がりました。
柿が熟していればいるほど、甘くて奥深い味わいになります。
年末にいただいた甘柿。いい具合に熟したのをケーキにしたところ、あっという間に食べてしまい、上の写真は最後の一切れです。
【柿ケーキの作り方】
ボールに皮をむいた柿を入れてつぶします。卵を入れて混ぜ、砂糖を加え、小麦粉と重曹を入れます。米油を加えて軽く混ぜたら、炊飯器に入れて通常モードで加熱します。
生地のかたさは、ホットケーキの生地が目安。柿の水分で変わってくるので、かたいようなら、牛乳か豆乳を加えましょう。熟した柿は冷凍保存できるので、残りの半分は冷凍庫にどうぞ。
シナモン、ジンジャー、クローブなどを少量加えると、スパイスケーキに。
つい先日、「熟柿主義」という言葉を知りました。
「鳴かぬなら鳴くまで待とう時鳥」の徳川家康が、熟柿主義者として知られているようです。熟した柿が自然に落果するのを待つように、じっと好機を待つこと。
家の柿をみていると、落果した柿は地面にあたってくずれるか、その前に鳥につつかれています。皮にまもられている柑橘類とちがって、木でじっくり熟して好機が訪れることが少ないように思うけれど、どうなんでしょうね、家康さん!